自分のことを「美人」と自称するする人の実物を見たら、そんなに美人じゃなくて苦笑した事がある。それはたまたま自分の思う「美人」とその人が思う「美人」とは違ったのかもしれない。
私がこれまで会った一般人の美人は3人で、高校時代は都内の私立女子校に在籍してたから美人はいっぱいいたけど、一際目を引く美人は私の親友だった。誰よりも濃さが違った。周りが認める美人だった。彼女は「綺麗」とか「美人」とか言われる事に慣れていて、決してそれらの事は自分から口にはしなかった。
2人目は娘の幼稚園時代のママ友。モデルみたいに背が高くて、アジア系のスッキリ美人さんだった。周りの誰もが認めていたけど、彼女は寡黙な人だったので「モデルとかやってたの?」と聞くといつも謙虚に否定した。
3人目は息子の中学生時代に役員時代のママ友。保護者の中でも誰よりも目立つ美人さんだったけど、性格はとても気さくなママさんだった。息子と同級生の娘さんも綺麗な子だと思ったら、どうやら息子は好きだったみたいで、親子ってやっぱり好みが似るのだと思った。
男が言う美人と女が言う美人は違う。冒頭に出てきた自称美人は男性からの評価による自己評価だ。世の中の半分は女だから、満場一致の美人の称号を得るには女の評価も絶対でなければならない。にも関わらず、最初から万国共通かのように「自称美人」と言われると苦々しく思わざるを得ない。
私は心の中で「この人そんなに美人じゃないのに」と思いながらも、その根拠の無い自信に溢れる自称美人さんを、ちょっと羨ましいと思ったりもしている。